防犯カメラで食品工場の異物混入防止・衛生管理対策

防犯カメラで食品工場の異物混入防止・衛生管理対策

近年、食品工場での金属片や害虫などの異物混入事件が多発しており、特に従業員による悪意のある意図的な「異物混入(食品テロ)」は「食の安全」を脅かす事件としてニュースでも大きく取り上げられることがあり、消費者の目も今まで以上に厳しくなっています。
この問題について具体的な事例や解決策についてご紹介します。

目次
  1. 食品の衛生管理。苦情統計
  2. フードセーフティ・フードディフェンス
    1. フードセーフティとは…
    2. フードディフェンスとは…
  3. 異物混入が発生すると企業の信頼は失墜する
    1. 食品メーカーの損害は大きい
    2. 意図的に異物混入を働く者がいる可能性
  4. 異物混入を防ぐには
    1. 防犯カメラで食品工場での異物混入の原因を探る
    2. 問題と対策を想像し実行する
  5. オススメの防犯カメラ・防犯グッズ

食品の衛生管理。苦情統計

食品の衛生管理。苦情統計

国全体で苦情件数の統計はありません。ですが、東京都では保健所等に寄せられた苦情件数がまとめられています。

その苦情件数は毎年おおよそ5,000件近くも寄せられており、そのうち「異物混入」に関する苦情が毎年およそ600件~900件程度寄せられています。

1995年頃までは苦情件数は年間2,000件程度だったものが、食の安全に関心が高まった2000年に5,000件を超え、そのころから毎年5,000件前後で推移しています。

この件数から、食に対する不安を抱えている消費者がたくさんいることがわかります。

お金を出して商品購入やサービス利用を行う人は、価格に見合う価値を商材に求めています。限られたお金を使用する以上、満足度を得られない商材を回避したいと考えるのは当然です。それ故に商材を提供する企業は、顧客の信頼が低下する事を恐れています。それを防ぐ事に効果的な防犯カメラが人気を得るのは当然です。消費者からの食の安全を求める声が強くなっています。

フードセーフティ・フードディフェンス

フードセーフティ・フードディフェンス

食品工場の「食の安全」を守るためには「フードセーフティ」「フードディフェンス」対策が必要です。
では近年、報道等でよく耳にするようになったフードセーフティ・フードディフェンスとは何のことでしょうか?
あまり聞き慣れない言葉ですが、私たちの「食の安全」には不可欠な用語なのです。

「フードセーフティ」とは…

食品の安全に悪い影響を与えないように適切な衛生管理などを行うことです。
具体的には害虫や金属片などの混入や食品の腐敗等を防ぐために行う施設内の衛生管理対策のことでエアシャワーや専用のユニフォームの着用、それらを監視するシステムなどです。

「フードディフェンス」とは…

フードディフェンスとは食品への意図的な異物の混入を防止・防御する取り組みのことで 以前起こった冷凍食品工場での農薬混入事件などの事件が発生しないように対策をとることです。
具体的には従業員への適切な教育を行い、外部からの不審者の侵入危険物の混入などの行為を監視・抑制するために監視・防犯カメラシステムを導入することなどです。

異物混入が発生すると企業の信頼は失墜する

異物混入が発生すると

企業のサービスの信頼が損なわれるトラブルは様々な形で発生しています。特に多いのはインターネットを通じて露見する事件です。インターネット上で企業の不手際の証拠写真をアップロードするだけで、企業の築き上げた信頼は崩れ落ちてしまうのです。最近では食品メーカーの製造工場で異物混入する事件が、写真のアップロードで判明する事が増えています。食品に人間が嫌悪感を及ぼす物体が含まれていれば、食の安全を脅かされたと騒ぎになるのは必然です。事件の発生によって工場の衛生面や製造工程が見直されるため、一概に悪い事ばかりではありません。

食品メーカーが受ける損害は非常に大きい

日本では食品に異物混入する事に強い抵抗を感じる人が多いからです。事件後に然るべき対応を行うのは信頼を回復する上で必要な行為ですが、最も良いのは異物混入が発生しない事です。

一度でも工場でこのような「異物混入(食品テロ)事件」が発生すると、消費者の健康被害だけでなく、企業の「ブランドイメージ」が低下し、取引先や消費者からの信用を失い、「買い控え」「風評被害」などにつながります。
また、食品の回収費用など多額の費用もかかり、結果的に大きな被害を受けます。
そのためにも「フードセーフティ」「フードディフェンス」対策が重要となります。
前述したように「フードセーフティ」と「フードディフェンス」は「要因が意図的でないものと意図的なもの」という違いがあるため、一見対策が異なるのではないかと思われる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、実際には「フードセーフティ」適切な管理体制をとっていれば「フードディフェンス」故意による異物混入防止も行うことができます。

意図的に異物混入を働く者がいる可能性について

食品工場内で異物混入が発生する事は、企業に大打撃を与える事になります。最近ではライバルの食品メーカーの依頼で動く人間が、工場の製造工程で意図的に異物混入を図る事があると言われているのです。工場のスタッフとして働くためには、面接によって過去の経歴を洗い流されます。滅多な事でライバル企業の悪意が、製造中の食品に害を及ぼされる事はありません。

しかし面接や製造工程の業務を人間が担当する以上、ヒューマンエラーが発生する確率は残ります。どれだけ企業に所属するスタッフが努力を重ねても、悪意を持って働くスタッフの参加を完全にブロックする事は難しいのです。一度でもライバル企業の目論見が成功してしまえば、完成品に異物が含まれた状態で出荷されます。それが顧客を通じて露見してしまえば、企業の信頼が失墜する事は免れません。培ってきた信頼が崩れるのは一瞬であり、再び元の状態に戻すのは大変な労力を必要とします。非道な行いをしたライバルメーカーも許せませんが、それ以上に問題なのは食の安全が守れていない事です。

それに至ったのは企業の食品工場が、十分なセキュリティを施していないからだと言えます。

異物混入を防ぐには

異物混入を防ぐには

以前から工場内での異物混入に関する事例は多くありましたが、前述した冷凍食品工場における農薬混入事件を契機に,悪意を持った外部からの意図的な犯行に対するフードディフェンス対策がリスクマネジメントのため活発に進められるようになりました。

では、具体的にどのような問題点があり、どのような対策が必要なのでしょうか?

防犯カメラで食品工場での異物混入の原因を探る

顧客の食の安全を守るためには、製造工程で怪しい動きをするスタッフを見つけるのが有効です。しかし食品の製造に集中しなければならないスタッフが、周囲の動きを観察する事は難しいという問題があります。食品の製造に携わるスタッフを監督する立場の人間も、動きの全てを視認は大変難しいのが実情です。人間の目を頼る事には限界があるため、専用システムを用いるのが効果的になります。そこで工場の経営者が利用するようになったのが防犯カメラです。

現代の防犯カメラは鮮明な映像を撮影出来るスペックを誇っており、レンズの視界内で動く人々の動きを見ます。仮にリアルタイムの映像で異物混入を見落としてしまっても、録画データを再生出来るので安心です。録画データを再生して怪しい動きを繰り返しているスタッフがいれば、食の安全が損なわれている危険があります。そのスタッフに注意を向ける事で、異物混入の危険を激減させられる事は間違いありません。食品の製造工程において最小限の動きしか必要ない場合には、モーション録画の機能を用いる手段があります。モーション録画とはレンズの視界内で動きがあった時だけ記録する機能です。

モーション録画の設定でエリア指定を行えば、人間が僅かに動く状態では録画しない状態を作り出せます。スタッフが必要以上に大きい動きをした時だけ、防犯カメラで録画するという仕組みを構築可能です。使い方によっては防犯カメラの録画データの確認作業を、効率的に進められるようになります。

企業イメージを失墜させる事はモラルに反していても効果的です。優良企業のイメージが崩れれば、ライバル関係の企業にチャンスが訪れるからです。食品を扱うのであれば味のクオリティだけでなくセキュリティ面も向上させるべきだと言えます。

問題と対策を想像し実行する

問題1 従業員による衛生手順や製造工程がマニュアルに従って適切に行われているか確認したい。
→【対策】製造ラインなど人が多くいるエリアの高画質監視カメラで監視する。
問題2 トラブルが発生した際の原因の解決とその問題が適切に処理できたかを映像で確認したい。
→【対策】監視カメラで撮影された記録映像を確認する。
問題3 食品工場の敷地内に異物混入を目的とした不審者が侵入しないように監視したい。
→【対策】建物の中だけでなく外壁やフェンスに監視カメラを導入する。
問題4 監視体制強化のため複数か所を同時に監視したい。
→【対策】レコーダーの集中管理機能により同時に複数か所の監視を行う。

関連の防犯カメラコラム

資料請求

アルコムは法人・個人問わずお客様に合わせた防犯カメラをご提案させていただきます。

資料を請求する 防犯について相談してみる