駐車場における防犯カメラ設置について

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近年、駐車場でのセキュリティが非常に重要になっています。路肩に少し停めておいただけでもイタズラや車上荒らしに合う時代です。毎日使うものだからこそ危険に対する意識が薄れ「大丈夫だろう」「少しだから大丈夫」という甘い部分が出てきてしまうものです。そういう油断しているときに限って、悪い出来事が起きたりします。車という高価なものだからこそ、その少しの油断が命取りになりかねません。

駐車場で防犯カメラは必要なのか?

結論から言うと防犯カメラは駐車場こそ必要でしょう。

車本体だけでなく、中に積んでいた貴重品や重要物にも被害が及ぶ可能性があります。被害にあう場合は要因が様々で、無差別の犯行、近所の子供、特定人物からのいやがらせなど、どこに駐車していても被害に合う危険は常につきまとっています。だからこそ、自分が想像している以上の対策や改善を考えて実行していきましょう。自身の敷地内であっても、安心してはいけません。前述したように、その油断が大きな被害に繋がる可能性があります。事前の対策を打ったり、自分で証拠を取れる環境を作っておく事が大事だと思います。

そこで、防犯カメラ専門店として、アルコムより駐車場での被害対策のご提案をさせて頂きます。

お客様からの問い合わせや経過報告、そして解決したという様々な意見を日々聞いておりますが、その実例を上げながら3つのケースについて説明をしたいと思います。自分に当てはまる部分が無いか、すぐに実行できる事は無いか、当てはめながら読んで頂ければと思います。このコラムを少しでも参考にして頂ければ幸いです。

イタズラ被害の傾向

駐車場でのイタズラは、とてもよくある被害です。近所の子供が軽い気持ちでする事もあれば、個人を狙った悪質なケースもあります。キズを付けられたり、タイヤの空気を抜かれたり、悪質な被害も受ける事も。ヘタしたら損額も数十万から数百万なんて事もあるでしょう。こういった被害を防ぐ為に予め防犯カメラを付けておくのは、今の時代あたりまえなのかもしれません。このページでは駐車場のイタズラ被害に関してご紹介いたします。

カメラを設置しておくと、事前に抑止する効果と被害にあった時の証拠確保、攻撃と防御を同時にできます。特に抑止の効果は大きく、積極的にカメラ設置を進めている神奈川県のある地域だと、3年間で被害件数が約26%以上減少したそうです。我々もお客様からの相談や経過を聞く事が多くありますが、やはり設置後に被害が無くなった、少なくなったという声を多く頂きます。

また、イタズラを実際に受けている場合、大事なのは証拠を抑える事です。近所に住んでいる人、もしくは顔見知りがイタズラしているケースが多くある為、証拠を押さえて直接言う事で解決する事も多くあります。もし、警察に相談するのであってもやはり証拠が必要です。だれがやっているのかわからない状況だと、警察は動けないのです。「周辺の見回りを強化する」という返答しかこないでしょう。 逆に、警察から防犯カメラ設置を促される事も多く、お客様からもそういった経緯を良く聞きます。

カメラの映像が決定的な証拠になる事も多く、現在は警察の捜査にも欠かせない存在になりました。すべてのケースが警察が動くような大きな事件というわけではありませんが、犯人が誰であれ、証拠を取っておくことが、解決の大きな要因になるのは間違いありません。

防犯カメラの増加に伴い、防犯カメラが関わる事件数は数倍に膨れたと言います。世の中が注目し、重要な施設や地域では必須というレベルまで成長してきた事が、防犯カメラの効果を証明していると言えるでしょう。

車へのイタズラ対策のための実際の導入事例

ここで、実際の設置事例をご紹介します。

月極駐車場の管理会社様からのご依頼案件です。5台の駐車場で、入り口にゲート等はありません。入り口以外は2m程度のブロック塀で覆われています。借りているお客様より、車にイタズラされると相談があったそうです。

何度か被害を受けているそうで、車内にイタズラ防止アラームを置いたり、自身で見張ったりされたそうですが、犯人がいつイタズラしているかも分からない状態です。小さなキズを付けるレベルだったのがだんだんエスカレートし、ついにはサイドミラーを破損されてしまい、ほとほと困った末に相談したとのことでした。

そこで、カメラは全体を監視するものと入り口を監視するもの、2台を設置しました。入り口のカメラには入ってきた時に顔や服装などの確認に加え、敷地外から見た時の威嚇効果があります。 監視カメラがあると分かっている駐車場であえてイタズラをする可能性は低いでしょう。もしそれでもイタズラをする場合は、全体を映すカメラでその様子を録画できます。

入り口には準望遠タイプのカメラを設置し、入り口付近を少しズーム状態で監視するよう調整しました。ズーム状態にすることで、入ってくる人物の顔まで確認できる画質となりました。全体を監視するカメラは広角タイプを設置し、広く映せるよう調整しました。広角のカメラを設置する事で全体をカバーする事ができます。

カメラはどちらも223万画素(現在最高クラス)で、赤外線投射機能のあるカメラを選定しております。設置方法としては、各箇所にポールを建て、そこにカメラを設置しました。月極駐車場にはレコーダーを置く場所が無い為、レコーダー収納BOXもポールに設置し、そのなかにレコーダーと確認用の小さいモニターも置いてあります。

事前対策で車上荒らし(車上ねらい)の被害を防ぐ

車内に置きっぱなしにした現金や、設置されているカーナビなどの設備が狙われる「車上荒らし(車上ねらい)」は、自動車の所有者としてはもっとも避けたい犯罪のひとつです。最近はカーナビでも「多発地帯です」というメッセージが流れてくるものも出てきましたね。
自宅の駐車場であっても油断は出来ず、警察長が発表している「令和4年1~12月犯罪統計【確定値】」によると、2022年1月~12月で23,289件、2021年1月~12月で23,282件の、車上ねらい(車上あらし)が発生しています。
※「車上ねらい」とは、自動車等の積荷や車内の金品を窃取するもので、自動車に限られた手口ではなく駐輪した自転車等のカゴから荷物を盗むものも含まれていると思われます。

車上ねらい(車上荒らし)の事例

・配達中に鍵を閉めずに車から離れてしまい、戻ってきたら車内に置いていたバッグが盗まれていた

・窓をあけたまま駐車し用事を済ませて戻ったところ、財布が盗まれていた。

・買い物した商品を自転車のカゴに入れたままにして別店舗へ行き、戻ってきたら盗まれていた。

※「車上ねらい」とは、自動車等の積荷や車内の金品を窃取するもので、自動車に限られた手口の呼称でありません。

車上ねらい(車上荒らし)に合うと車内の貴重品や金品だけでなく車自体も破壊され損害を受ける場合もあります。何度も同じ車を狙うわけではないので、証拠や犯人を押さえる事も難しく急な被害になる事が多いです。対策は、起きてからでなく事前の対策が非常に重要なのです。そこで、効果があり個人でもできる対策を挙げてみたいと思います。

車上ねらい(車上あらし)への対策

・路上へ放置駐車をしない(特に人目につきにくい場所は避ける)
・短時間でも車両から離れる時は完全に窓を閉めて、必ずキーを抜き、ドアをロックする。
・貴重品等を車内や自転車のカゴなどに置きっぱなしにしない。
・取り外しできるカーナビやETCカード等は自宅に持ち帰る。
・防犯対策がしっかりと取られている駐車場を選ぶ
などがあげられます。

車上ねらい(車上あらし)は、外出先でのこととは限りません。自宅駐車場でも同様の被害にあってしまうこともあります。「防犯対策がしっかり取られている駐車場」が何か。という点が自宅でも実施できる対策になるのでご紹介いたします。

防犯対策がしっかり取られている駐車場

対策①フェンスやゲートが設置されており利用者以外は入場できない。

門扉やガレージなどで侵入自体を防止するという方法はとても有効です。

対策②夜間でも照明設備で明るさと見通しが確保されている

犯人が最優先に考えるのは「捕まらない」ということです。

明るい場所、見通しが良い場所。というのはそれだけで発見されるリスクがあがり、狙われにくくなります。

犯行に時間をかけさせる為、車体にカバーをかけることも有効ですし明かりを確保する為にセンサーライトを設置してあるのはとても良いでしょう。

対策③管理人が常駐している。または、防犯カメラが設置されている

「人の目(その代わりになる防犯カメラ)」は一番有効です。

先ほど記載した通り犯人が最優先に考えているのは「捕まらないこと」です。

その為、映像を見返した時に犯行の瞬間や顔が映っている防犯カメラが有効です。

防犯カメラがコスト面で難しい場合は、防犯ステッカーやダミーカメラも効果的です。

「防犯に意識がある家」というイメージを与えてる威嚇効果が期待できます。

ただし、「ダミーカメラ」については注意が必要で、屋内用のダミーカメラを屋外に設置していたり、明らかに動作していないように見える設置方法など、プロの目から見ると「ダミーカメラ」と見抜けてしまうケースをよく目にします。

せっかく設置するのであれば、よりわかりにくいような設置をお勧めします。

その他の車上荒らし対策

上記にある対策は効果の高いものとなりますが、何か対策をするのではなく日常的に気をつけることで被害に合う確率を下げる事もできます。一例ですが、下記の例を日常的に気をつけてみてはいかがでしょうか。

・車から離れる場合は、短時間であってもカギをかける

・貴重品を車外から見える位置に置かない

・取り外せるカーナビやETCのカードはつど自宅へ持って入る

・駐車場にはゲートやフェンスを付け、他人が入りにくくする

イタズラ被害の傾向

車に関する被害の中でも、当て逃げはかなり厄介な問題です。 イタズラや車上荒らしのように故意的なものだけではなく、気づかずに起きているケースもあるからです。不特定多数の相手が対象となるため、起きたときにはしっかりとした証拠が必要になるでしょう。走行中の当て逃げや接触もありますが、自分が知らない内に起きる内容を対象に話をしたいと思います。
知らない内に起きるものとしては「相手が走行中に、駐車している車に当てている」というものだったり、マンションや月極駐車場であれば「隣の人がドアを開けるときにぶつけている」という事もあります。まずは、これら当て逃げとはどういうものかご説明した上で、その対策を紹介したいと思います。

当て逃げの特徴

当て逃げの特徴としては以下があります。

①相手は気づいているが、故意に逃げたケースがある

②当たった事に相手も気づいていないケースがある

③たまたま通った人も良く通る人も関係なく起こす可能性がある

④物理的な証拠や明らかな損害が残るとは限らない

⑤証拠が無ければ警察は動けない

まず①と②ですが、当て逃げの場合は必ず相手がいます。当て逃げの場合は相手が故意に行っていない場合がありますので、判断が難しくなります。もし犯人が見つかったとしても、相手が「気づかなかった、知らなかった」と言えばその真意は分からなくなります。

③に関してはそのままの意味となりますが、初めてそこを通った人でも毎日通る人でも起こす可能性があります。犯人の目星を立てられないという事ですね。

④については、イタズラや車上荒らしと違って程度によっては物的証拠が残らない場合があります。タイヤがパンクしたり、金品が無くなったりすれば明らかに被害が見えますが、当て逃げの場合は「へこんでいる気がする」「前はこんなキズなかった気がする」という風に曖昧になる場合があります。

そして最後に⑤ですが、これは④とも関わり、明らかな変化が無かったり、証拠が無い場合は警察は動けません。他の被害でも同じですが、警察は証拠が無ければ具体的に動くことができないのです。

当て逃げの対策とは

当て逃げのあとに起こす行動としては、まずは情報を集めることです。自分の車の塗装剥げなどのキズ、相手の車の破損パーツ、車以外の破損物など、いろんな情報があります。

物理的な情報だけでなく、周辺に何か聞いたり見た人がいないかを確認することも重要です。そして何と言っても近くの防犯カメラ映像が無いかを確認すること。これらを行うことで物理的にも視覚的にも証拠を探すわけです。しかし、そう都合よく決定的な証拠が見つかったり、目撃者がいることはそうありません。小さな証拠から犯人を探し出す事はきわめて難しいでしょう。

そこで、役に立つのが防犯カメラです。人の変わりに24時間見張ってくれる防犯カメラは、一番の証拠となります。ぶつかった時間帯やその後の相手の行動、または相手の車種やナンバーなど、すべての重要な情報を網羅できます。

ナンバープレートの番号が分かり、ぶつかった瞬間の映像があれば、警察が動いてくれます。すぐに警察を呼び、状況を伝えましょう。ナンバープレートの番号がわらない時でも、警察は呼んで下さい。ぶつけた相手が後日、自ら出頭してくることもあります。車種や時間帯、地域から結びつけ、発覚することがあるでしょう。犯人が分かった後のやりとりでも、カメラの映像は重要となります。 相手が気づいていなくても、相手が虚言を吐いても、真実を明らかにすることができます。

上記は比較的大きな被害に分類できますが、忘れてはいけないのが「ドアを開けたときの接触」です。経験がある方も多いと思いますが、車体の助手席側に小さなキズがついている事があります。そういうキズはたいてい、隣の車がドアを開けたときに当ててつくキズです。集合駐車場では良くある事で、犯人は隣を借りている人…という例が最も多かったりします。管理会社や隣の人に言っても解決せずにうやむやになってしまう事もあるでしょう。自分の車の中にカメラを置いたりする対策もありますが、エンジンを切って使える車内カメラ自体が高価でありこの為だけに個人で行うのは難しい事もあります。

また、駐車後に車の横にカラーコーンを置くという方法もありますが、こちらも手間がかかる上に隣との付き合い上で 別の問題が発生するかもしれません。

こういう時は管理会社にカメラ設置を提案してみましょう。ある意味抑止にもなる上、揉めたときの一番の解決材料になります。カメラ設置は管理会社にもメリットがあるので、検討してもらえると思います。

【まとめ】駐車場・パーキングでの防犯は事前対策がなにより重要

今回書いた内容はほんの一例です。

駐車場で起こる被害は、イタズラ・車上荒らし・当て逃げと多岐にわたり、いずれも「証拠がなければ解決が難しい」という共通点があります。被害に遭ってからでは遅く、事前に対策を講じることが何よりも重要です。

その中で、防犯カメラは「抑止力」と「証拠確保」という二つの役割を同時に果たすことができます。実際に設置事例や警察の統計からも、防犯カメラがある駐車場は被害件数が減少する傾向にあり、トラブル発生時には解決の大きな力となります。

車は高価で生活に欠かせない資産です。小さな油断が大きな被害につながるからこそ、日常的な注意とあわせて「防犯カメラによる環境づくり」を行うことが安心・安全な駐車場利用の鍵となります。

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この記事の制作者:アルコム 担当者T

株式会社アルコム:2003年設立の20年以上実績がある防犯カメラ専門店。福岡県内の警察署・交番300ヶ所以上に防犯カメラの設置や美術展示会などへの防犯カメラ提供の実績が多数。

担当のT:防犯カメラ業界に10年在籍しており、販売と提案実績も多数。防犯カメラに関するホワイトペーパー防犯カメラに関する記事などの制作も多数。

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