防犯カメラ設置による心理的な犯罪抑止効果とは?

心理的のイメージ

人は、防犯カメラが設置されていることを知りながら犯罪を犯そうとはしません。それは、犯行の瞬間を記録されればその後に自分が特定され、責任を追求されることが分かっているからです。この意味で、防犯カメラには強力な防犯抑止効果があると言えます。この心理的効果を最大限に活用するには、防犯カメラを目立たせ、設置されていることをアピールするなどの姿勢が有効です。

犯行の瞬間を精細に記録

近ごろは店舗や病院などに防犯/監視カメラが設置されることが珍しくなくなりました。このような場所のカメラの映像は、テレビのニュースやワイドショーなどで事件の報道がなされる際に挿入されることがあります。その画質の良さに驚かれた方も少なくないでしょう。このように防犯/監視カメラの画質が良くなったことは、監視される側、特に犯罪を企んでいる人たちにとっては脅威であろうと思います。以前のような画質の悪い防犯/監視カメラでは、たとえば万引きの瞬間など、素早い動きには対応できない場合がありました。しかし、新しい防犯/監視カメラでは、そのようなことはありません。

ここ何年かの防犯/監視カメラであれば、たとえ薄暗い場所で店の商品を素早く自分のバッグに入れても、その行為は防犯/監視カメラがキッチリと捉えています。また、記録がデジタル式ですから、必要に応じて犯行の瞬間をスロー再生したり逆再生することができます。さらに、必要であれば、1コマ単位での再生も簡単です。このような多彩な再生が行えるので、犯行の瞬間を撮影されたら、後で言い逃れすることはほぼ不可能です。防犯/監視カメラの性能がここまで良くなると、カメラが設置されているという事実が、それだけで犯罪抑止の効果を持つことになります。現代の防犯/監視カメラの映像が優れていることは、犯行を犯そうとする人たちもテレビなどで見て知っています。犯人の特定や検挙に防犯/監視カメラの映像が役立ち犯行の証拠となることを知っているので、それを無視した犯行は実行されにくくなっていると考えて良いでしょう。つまり、防犯/監視カメラの設置が犯行や犯罪の抑止に役立っているのです。

カメラの設置を犯人等にアピールして、犯罪抑止の効果を強化

犯行を行おうとする人にとって恐れられている防犯カメラ・監視カメラ、その設置をほのめかし、アピールすることでも犯罪の抑止効果があります。

「防犯カメラ起動中!」などと書かれたパネルや貼り紙などを量販店で見かけることがありますが、それは犯罪の抑止を狙ったものです。犯罪を犯そうとする人にとっては、防犯/監視カメラの存在そのものが不安材料となります。

そこで、外見上は防犯/監視カメラに見える、いわゆる「ダミー」のカメラを設置することも犯罪の抑止に有効となります。

最近は防犯/監視カメラの価格も下がってきました。しかしそれでも、広い売り場にたくさんのカメラを設置するのは、導入コストや運用コスト的に負担となる場合があります。そこで、売り場の中でも重要な個所だけに稼働するカメラを設置し、他の場所には稼働するカメラと見た目は同じでも撮影機能のないダミーカメラを設置します。このようにすることで、防犯/監視カメラの全体的な設置費用を大きく下げることができます。

もちろん、売り場を訪れるお客にとっては、本物のカメラもダミーのカメラも見分けはつきません。このような状態では、たとえ目の前にあるのが録画機能を持たないダミーカメラでも、人は犯罪を犯そうとはしないでしょう。ダミーカメラは、単体では記録を残せません。しかし、稼働するカメラと一緒に使えば、一定の効果を得ることは可能です。

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