赤外線カメラ・ナイトビジョンカメラの仕組みと映像
夜間でもくっきり撮影できる
赤外線カメラ

「赤外線カメラの仕組みってどうなっているの?」
「暗視カメラとの違いがわからない」
このようなお悩みはありませんか?
赤外線カメラ(ナイトビジョンカメラ)は、完全な暗闇でも撮影でき、防犯・監視に役立ちます。設置場所に適した機種を選ぶことで、24時間の安全対策が可能です。
この記事では、赤外線カメラの導入を検討している方へ向けて、仕組みや暗視カメラとの違いについて解説します。防犯対策の参考に、ぜひ最後までお読みください。
- 暗視カメラ・赤外線カメラとは?
- 暗視カメラ(高感度カメラ)
- 赤外線カメラ
- 夜間カラー撮影カメラ(COLaTTOシリーズ)
- 赤外線カメラの種類と特徴
- 暗視カメラと赤外線カメラの違い
- 暗視カメラと赤外線カメラに関するよくある誤解
- 各カメラのメリット・デメリット
- 暗視カメラのメリット・デメリット
- 赤外線カメラのメリット・デメリット
- 夜間カラー撮影カメラ(COLaTTOシリーズ)のメリット・デメリット
- 各カメラの用途・おすすめシーン
- 暗視カメラの用途・おすすめのシーン
- 赤外線カメラの用途・おすすめのシーン
- 夜間カラー撮影カメラ(COLaTTOシリーズ)の用途・おすすめのシーン
- 暗視カメラと赤外線カメラ、どちらを選ぶべき?
- 暗視カメラ、赤外線カメラのおすすめ商品
夜間撮影対応の防犯カメラでの人気ランキング

型番:SET770

型番:RD-CV263SWC

型番:RD-CI253
暗視カメラ・赤外線カメラとは?

夜間撮影に対応したカメラには3つの種類があります。
- 暗視カメラ(高感度カメラ)
- 赤外線カメラ(ナイトビジョンカメラ)
- 夜間カラー撮影カメラ(COLaTTOシリーズ)
それぞれ撮影方式が異なり、適用場面も変わります。設置場所の環境に応じて最適なタイプを選ぶことが重要です。
暗視カメラ(高感度カメラ)
暗視カメラ(高感度カメラ)は、わずかな光を増幅して撮影するカメラです。
星明りや街灯などの微弱な明かりがあれば、通常のカメラでは撮影できない映像を記録できます。
24時間営業の店舗やパーキングなどでの防犯対策に適しています。
ただし、完全な暗闇では機能しません。月明かりもない真っ暗な場所では撮影できないため、設置場所を選ぶ必要があります。
赤外線カメラ
赤外線カメラは、目に見えない赤外線を照射して撮影するナイトビジョンカメラです。
カメラ本体から赤外線を照射し、その反射を利用して白黒映像を生成します。人の目では見えない光のため、周辺を明るくすることなく撮影が可能です。
完全な暗闇でも撮影できるため、外灯のない工事現場や個人宅の防犯対策で効果を発揮します。光源が全くない場所での24時間監視に最適です。
夜間カラー撮影カメラ(COLaTTOシリーズ)
夜間カラー撮影カメラは、2022年頃から登場した最新タイプです。
高性能センサーを搭載し、完全な暗闇でもカラー撮影が可能です。侵入者の服装や車両の色まで正確に記録でき、証拠映像として高い価値があります。
価格は割高ですが、動物園での動物観察や深夜オフィスでの防犯対策など、カラー映像が必要な用途で注目されています。
夜間カラー撮影カメラで夜間撮影した映像はこちら↓
赤外線カメラの種類と特徴

赤外線カメラには大きく分けて2つの種類があります。
- アクティブIR型(赤外線照射型)
- パッシブIR型(熱検知型・サーモグラフィー)
それぞれ異なる技術を使用しており、用途や価格帯も大きく変わります。目的に応じて適切なタイプを選択することが重要です。
アクティブIR型(赤外線照射型)
アクティブIR型は、カメラ自体が赤外線を照射して撮影する一般的な赤外線カメラです。
カメラに搭載された赤外線LEDが光を照射し、物体からの反射を検知して映像を生成します。防犯カメラや監視カメラで最も多く使用されているタイプです。
照射距離は製品により10メートルから100メートル程度まで対応可能です。完全な暗闇でも鮮明な白黒映像を撮影でき、24時間監視に最適です。
価格も比較的手頃で、工事現場や駐車場などの一般的な防犯用途に広く普及しています。
パッシブIR型(熱検知型・サーモグラフィー)
パッシブIR型は、物体から自然に放射される熱(赤外線)を検知するカメラです。
人間や動物、機械などから放出される体温や熱を感知し、温度差を色分けして表示します。
サーモグラフィーカメラとも呼ばれ、防犯・監視分野でも特殊用途で活用されています。 人体の熱を検知した侵入者の発見や、建物の温度変化による異常検知など、防犯対策の高度化に威力を発揮します。
アクティブIR型と比べて高価ですが、特殊用途での需要が高まっています。
暗視カメラと赤外線カメラの違い
暗視カメラと赤外線カメラは、どちらも夜間撮影が可能ですが、撮影方法に大きな違いがあります。
それぞれの特徴を理解して、設置環境と目的に適したカメラを選択することが重要です。防犯効果を最大化するために、違いを詳しく見ていきましょう。
それぞれの技術的特徴


暗視カメラと赤外線カメラの技術的な違いを表で比較すると以下のようになります。
項目 | 暗視カメラ | 赤外線カメラ |
---|---|---|
撮影方式 | 光の増幅 | 赤外線照射・反射 |
必要な光源 | わずかな明かりが必要 | 光源不要 |
薄明かりの暗闇 | カラーで撮影可能 | 白黒で撮影 |
完全な暗闇 | 撮影不可 | 白黒で撮影可能 |
移動物への対応 | 苦手(ブレやすい) | 得意(鮮明に撮影できる) |
暗視カメラはシャッター速度の調整で光を増幅するため、移動物に弱いという大きなデメリットがあります。
向いている用途・現場の違い
設置環境による適性の違いも明確に分かれます。
設置環境 | 暗視カメラ | 赤外線カメラ |
---|---|---|
街灯がある駐車場 | 適している | 適している |
24時間営業店舗 | 適している | 適している |
外灯のない工事現場 | 不適切 | 最適 |
山間部・自然環境 | 不適切 | 最適 |
個人宅の死角 | 場所による | 最適 |
防犯カメラの目的を考えると「映っていなかった」「映っていたけどよく分からなかった」では意味がないため、どのような環境でも撮影できる赤外線カメラの方が適しています。
暗視カメラと赤外線カメラに関するよくある誤解

暗視カメラと赤外線カメラについて、多くの方が持つ誤解があります。
これらの誤解により適切でないカメラを選んでしまい、防犯効果を発揮できない場合があります。
主な誤解を見ていきましょう。
誤解1:暗視カメラと赤外線カメラの性能は同じ
「どちらも夜間撮影できるから性能は同じ」という誤解が最も多く見られます。
実際は撮影方式が全く異なります。暗視カメラは動く物体の撮影が苦手で、侵入者が移動中は映像がブレて顔や特徴を判別できません。
赤外線カメラは移動物もしっかり捉えるため、防犯目的では大きな差があります。
誤解2:赤外線カメラは永続的に使える
「一度設置すれば永続的に使える」という誤解があります。
赤外線LEDには一般的に3~7年程度の寿命があり、定期的な動作確認が必要です。メンテナンスを怠ると、知らない間に夜間撮影ができない状態になってしまいます。
誤解3:暗い場所ならどちらでも同じ結果
「暗い場所での撮影なら同じ結果」という誤解があります。
暗視カメラは完全な暗闇では機能せず、薄明かりがあっても移動物の撮影は困難です。赤外線カメラはどのような暗い環境でも安定して撮影できます。
各カメラのメリット・デメリット

夜間撮影対応カメラの特徴を要約すると、下記のようになります。
カメラの種類 | 薄明かりの暗闇 | 完全な暗闇 | 費用感 |
---|---|---|---|
暗視カメラ | カラーで撮影 | 撮影不可 | 通常価格 |
赤外線カメラ | 白黒で撮影 | 白黒で撮影 | 通常価格 |
夜間カラーカメラ | カラーで撮影 | カラーで撮影 | 割高 |
設置場所や予算、求める映像品質に応じて最適なカメラを選ぶため、各カメラの詳しい特徴を見ていきましょう。
暗視カメラ(高感度カメラ)のメリット・デメリット
暗視カメラは光の増幅技術を使用するため、独特のメリットとデメリットがあります。自然光を活用できる環境では優れた性能を発揮しますが、光源がない場所では制約があります。
メリット
暗視カメラは月明りや豆電球程度の明かりがあれば、鮮明なカラー撮影ができます。屋外であれば犯人・不審者の服の色まで把握可能です。
自然な光を増幅するため映像品質が高く、省電力で動作します。赤外線LEDがないため、メンテナンスの手間も少なくて済みます。
デメリット
光のない場所では全く機能しないため、完全な暗闇では防犯カメラとしての役割を果たせません。外灯もなく月明かりもない環境では、何の証拠も残せなくなってしまいます。
また、動く物体の撮影が苦手で、移動中の侵入者はブレて映ってしまう場合があります。
赤外線カメラのメリット・デメリット
赤外線カメラは独自の照射技術により、光源に依存しない撮影が可能です。防犯用途で最も多く使用されているタイプですが、いくつかの注意点もあります。
メリット
赤外線ライトを搭載しており、照射範囲内であればどんな暗闇でも白黒撮影が可能です。赤外線は目に見えないため、フラッシュのように周辺を明るくすることもありません。
移動物もしっかり捉えることができ、防犯目的に最適です。
デメリット
赤外線の照射範囲内でしか撮影できません。また、赤外線が窓ガラスや壁面に反射するため、壁に近い場所に設置すると白飛びが発生する場合があります。
赤外線LEDには使用環境により3~7年程度の寿命があり、定期的なメンテナンスが必要です。
夜間カラー撮影カメラのメリット・デメリット
夜間カラー撮影カメラは最新技術を搭載した次世代型です。従来のカメラでは実現できなかった暗闇でのカラー撮影を可能にしていますが、導入コストの面で課題があります。
メリット
最新センサーを搭載し、どんな暗闇でもカラー撮影が可能です。犯人や車の色の特定など、証拠映像として高い価値があります。
完全な暗闇でも自然な色合いでの撮影ができるため、防犯効果が非常に高くなります。
デメリット
登場して間もない最新技術のため、価格帯が高いことが多く導入コストがかかります。
各カメラの用途・おすすめシーン

どのカメラも一般的には防犯対策として使用されている場合がほとんどですが、目的や用途に応じてさまざまな場所で活躍できます。
暗視カメラの用途・おすすめのシーン
少しの光があれば撮影ができるので、24時間営業のお店やパーキングなどの防犯カメラとしておすすめです。一般人が侵入しやすい工事現場の防犯カメラとしても活躍しますが、暗いところでは撮影ができないので、屋外で使う場合は場所をしっかり選ぶ必要があります。
【屋外】学校、工事現場などの夜間監視に
学校や工事現場など、一般人が侵入しやすい場所には特に注意が必要です。
学校では窓ガラスが割られる事件や、工事現場では盗難や放火などの事例もあるため、防犯対策を行いましょう。

工事現場
転売目的として金属類の窃盗被害が増加しています。特に人目につかない夜間の犯行が多いようです。

学校
学校では様々な問題があり、侵入者による破壊行為やイタズラなど、また犬の散歩などによる糞の後始末の問題などもあります。
赤外線カメラの用途・おすすめのシーン
赤外線カメラは、暗視カメラとは異なり、光がない場所でも撮影ができます。
そのため、明かりのないパーキングの死角での監視に効果を発揮します。また、個人宅の防犯対策にも適しています。金属類の窃盗が起きやすい、電灯のない工事現場の物置などでも威力を発揮します。
また、野生動物の観察など自然界の研究にも役立てられています。
夜間カラー撮影カメラの用途・おすすめのシーン
こちらも暗視カメラ・赤外線カメラと同じく、防犯カメラとして利用されています。真っ暗闇でもクリアな撮影ができるので、深夜の学校やオフィスでの防犯対策に大きく役立つでしょう。カラーで撮影できるので、動物園や水族館の動物たちの観察や健康管理としても役割を果たしています。
【屋内】オフィスや事務所内、店舗等の暗闇の盗難防止に
オフィスや店舗などの侵入者や従業員にも注意が必要です。
特にオフィスや事務所、店舗など退社後や閉店後に関しては、従業員であれば暗闇でも徘徊できる可能性もあります。
もし、盗難などが起きてしまえば、カギを持った管理者の方が一番に疑われるかもしれません。
そうした事態を防ぐためにも、しっかりとした防犯対策で安心感と信頼ある職場にしましょう。

事務所・オフィス
ロッカールームや金庫など、従業員や身内による盗難の可能性があります。わざと電気を消して暗闇で盗難を行うといった事例もありました。赤外線暗視カメラであれば暗闇でもしっかりと映像を記録することができます。

店舗
店舗では盗難被害などの事例が発生しています。夜間は特に侵入窃盗の被害に遭いやすく、従業員が疑われてしまうこともあります。安心できる環境にするために、夜間にもしっかりとした防犯対策を行いましょう。
【その他】夜間で自然動物の観察や研究に
ナイトビジョンカメラにもさまざまな使い道があり、夜間の動物の生態の研究や観察などにカメラを使用するといった事例があります。また、一部の動物園や水族館などはカメラを使用することでホームページなどからリアルタイムのライブ映像で動物たちの姿を見れるサービスを行っている所もあります。
もちろん観察だけの目的ではなく、動物たちに異常や異変などが起きないための管理としての役割も果たしています。
動物の観察・研究
自然界における動物の生態には知られていないことが多く、それらを研究するために夜間撮影が行われています。また、動物たちの体調管理にも役立っています。昼間でも同じように監視は可能なのでイタズラ防止などにも効果を発揮します。
暗視カメラと赤外線カメラ、どちらを選ぶべき?

結論として、防犯・監視カメラ用途では赤外線カメラをおすすめします。
暗闇での撮影と移動物に対しての撮影能力を考えると、赤外線カメラの方が優れているためです。防犯カメラ・監視カメラという目的の性質上、「映っていなかった」「映っていたけどよくわからなかった」では意味がありません。
暗視カメラは完全な暗闇では機能せず、動く侵入者の撮影も苦手です。一方、赤外線カメラはどのような暗い環境でも確実に撮影でき、移動物もしっかり捉えます。
最近では、さらに進化した夜間カラーカメラも販売されています。撮影場所、目的、予算に応じて、赤外線カメラか夜間カラーカメラを選択することをおすすめします。
設置場所にどちらのカメラが適しているかわからない場合は、防犯の専門家に相談して最適な商品を選びましょう。確実な防犯対策のためには、プロのアドバイスが重要です。
暗視カメラ、赤外線カメラのおすすめ商品
