導入場所に合わせた効果的なカメラの付け方!

様々な設置場所のイメージ

最近の防犯カメラは、非常に高画質です。録画後には、映像の一部を拡大することも手軽にできます。また、基本的にはレンズが広角なので、あまり取り付け場所にシビアにならなくても広い範囲の映像を記録することができます。しかし、防犯カメラには映像を記録する以外にも、防犯を抑止するという機能があります。この機能を最大限に活かすには、防犯カメラの設置場所や取り付け方にも気を使う必要があります。

あえて見せる。防犯姿勢をアピールして、犯罪を未然に防ぐ

防犯カメラは、本来、映像を記録する装置です。映像を記録し、その場所で発生した犯罪や事故などの解決を映像という証拠からサポートするのが防犯カメラの大きな役割です。しかし、防犯カメラの機能は、これだけではありません。強力な犯罪抑止の効果も持ち合わせているのが防犯カメラです。防犯カメラが普及した現在では、多くの人が防犯カメラの存在に気づいています。このため、防犯カメラのある場所で、あえて法に触れるようなことをしようとしません。つまり、防犯カメラの存在そのものが、犯罪の抑止に役立っていることになります。

防犯/監視カメラで重要なのは、重要な局面で決定的瞬間を逃さず記録できることです。これを実現するには、少しでも不具合が発生したり徴候が見られたら調整や修理を行うことが重要です。また、ハードウェアである限り物理的な劣化は避けられませんから、状況に応じて部品の交換を行うなど、保守作業も必要になります。このような視点から防犯カメラを考えれば、設置場所に関しても注意を払うべきポイントが見えてきます。以前の防犯カメラは、できるだけ目立たないよう、いわば隠しカメラのような設置がされる場合がありました。しかし、カメラの存在そのものに犯罪を防ぐ効果が期待できるのであれば、導入場所や設置環境が許す限り、防犯カメラとして認知しやすい付け方の方が良いことになります。つまり、“見せる”設置です。

最近の防犯カメラは、とても小さく目立ちません。しかし、動作状態を示すLEDランプが付いていることが多く、夜間でも比較的目につきやすい傾向はあります。もし、車庫などに取り付けるの出れば、このLEDランプが見えるようにすると良いでしょう。防犯カメラの存在が目立てば、侵入者がカメラの存在に気づき、そのまま立ち去るかも知れません。防犯カメラが設置されているような防犯意識の高い家庭を犯罪者は優先して狙うようなことはしません。この意味では、犯罪の下見の段階で侵入の対象から外れることになります。防犯カメラを設置する側としては、犯罪や事件が起きないのが一番好ましいことです。そう考えれば、防犯カメラの設置場所はいろいろと工夫ができそうです。

複数のカメラで、侵入者の軌跡を追う

防犯カメラのサーバは、複数のカメラを接続できるのが普通です。このような防犯カメラシステムは、広いフロアを持つ量販店の売り場や駐車場、家畜の飼育施設などで利用されます。管理の対象エリアが広いと、1台のカメラでは全体を捉えきれません。そこで、対象エリアに複数のカメラを分散配置し、全体を把握しようとするのが複数のカメラを接続する防犯カメラシステムです。1台のサーバに接続できるカメラの台数は、多い機種では50台を超えます。また、拡張機能を追加することで、さらにカメラの台数を増やすことも可能です。

しかし、このようにカメラの台数だけを増やしても、犯罪を撲滅することは困難です。たとえば店舗での万引きを防止するには、個々の商品に電子タグを付け、それを出入り口のゲートでチェックするなどの、防犯カメラとは別の万引き対策が必要になります。また、警備員の巡回など、人の目による監視も効果があるでしょう。防犯カメラは、あくまでそれらをサポートし、実際に犯罪が発生した場合に、その経緯を明らかにするものです。店舗の場合、万引き犯は必ず店の出入り口から店内に入ります。そして、万引き行為を働き、また出入り口から店を出るでしょう。この際、もし万引き犯が乗って来たクルマや自転車などの情報が得られれば、検挙や対策に大いに役立つでしょう。これを考えれば、店舗への防犯カメラの導入は、店舗内だけに限らず、店舗の出入り口付近や駐車場、駐輪場にもあった方が良いことが分かります。

特に、店舗の出入り口は、人の顔を確実に撮影しやすい場所。ここで得た画像情報や特徴、来店時間などをスタッフ間で共有すれば、特定の人物に的を絞った、より効果的な万引き対策も可能になります。

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