防犯ガラスと防犯フィルムの違いは?窓の防犯対策と選び方を解説

アルコム 担当者T 最終更新日:2026-09-15
防犯ガラスと防犯フィルムの違いは?

住宅への侵入を防ぐうえで、窓の防犯対策は重要です。窓に鍵をかけていても、ガラスを割って手を差し入れ、クレセント錠を開けられることがあります。そのため、施錠だけでなく、ガラスを破壊しにくくして侵入までの時間を延ばす対策が必要です。

窓の防犯対策には、防犯ガラスへの交換や防犯フィルムの施工、補助錠の設置などがあります。ただし、網入りガラスや強化ガラスなど、見た目が頑丈でも防犯を主目的としていないガラスもあります。防犯フィルムも、製品の性能や貼り方によって期待できる効果が異なるため、名称だけで判断しないことが大切です。

この記事では、防犯ガラスと防犯フィルムの違い、それぞれの選び方や施工時の注意点を解説します。窓だけに対策を集中させず、補助錠やセンサー、防犯カメラなどを組み合わせ、住まい全体の防犯性を高める方法も紹介します。

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窓の防犯対策が重要な理由

防犯ガラスと防犯フィルムの違いは?

窓は住宅への主な侵入経路になりやすい

住宅の窓は、玄関などの出入口と並んで侵入者に狙われやすい場所です。鍵がかかっていても、ガラスの一部を破ってクレセント錠を解錠する「ガラス破り」によって侵入される可能性があります。人目につきにくい裏側の窓や、塀・物置・室外機などを足場にできる2階の窓にも注意が必要です。「高い階だから安全」「網入りガラスだから割られにくい」と思い込まず、周囲からの見通し、足場の有無、窓の鍵やガラスの種類を確認しましょう。無施錠の窓を残さないことが基本ですが、施錠だけに頼らない対策も必要です。

窓の防犯対策では侵入までの時間を延ばすことが重要

防犯ガラスや防犯フィルムの役割は、ガラスを絶対に割れなくすることではありません。ガラスが割れても穴を広げにくくし、室内へ侵入するまでの時間を長くすることが主な目的です。破壊に手間や時間がかかり、大きな音が続けば、侵入者が犯行を断念する可能性を高められます。そのため、窓の防犯性はガラスの硬さだけでは判断できません。打撃を受けた後も中間膜やフィルムがガラス片を保持し、手や工具を通せる開口部を作りにくいかどうかが重要です。

防犯ガラスとは?一般的な窓ガラスとの違い

防犯ガラスは中間膜を挟んだ合わせガラス

一般に防犯ガラスと呼ばれる製品は、2枚のガラスの間に強靱な中間膜を挟み、加熱・圧着して一体化した合わせガラスです。衝撃で表面のガラスが割れても、破片が中間膜に接着した状態を保ちやすく、短時間で穴を開けることを難しくします。ただし、合わせガラスであれば、すべて同じ防犯性能を持つわけではありません。中間膜の材質や厚さ、ガラスの構成、製品が受けた試験などを確認し、防犯用途として設計された製品を選ぶ必要があります。

中間膜がガラスの貫通を遅らせる仕組み

通常の一枚ガラスは、割れた部分を取り除くと開口部ができやすくなります。一方、防犯ガラスは中間膜がガラス片をつなぎ留めるため、繰り返し打撃を加えても穴を広げにくい構造です。侵入者は何度も破壊を続ける必要があり、時間と音が増えることで侵入のハードルが高まります。防犯性能を比較するときは、「割れるかどうか」だけでなく、「割れた後に貫通されにくいか」という視点で確認しましょう。

SG膜など高強度の中間膜を使用した防犯ガラスもある

防犯ガラスの中には、一般的な中間膜よりも引き裂きや貫通に強い高強度の中間膜を採用した製品があります。SG膜を使用した製品もその一例で、ガラスが破損した後も膜が開口部の形成を抑え、侵入に時間をかけさせることを目的としています。特定の商品を検討する場合は、中間膜の名称だけで判断せず、製品の試験結果、対応できるガラスサイズ、施工条件、保証内容を確認してください。価格や保証、提供条件は変更される場合があるため、メーカーや施工業者の最新情報を確認しましょう。

防犯ガラスと間違えやすいガラスの種類

網入りガラスは防犯目的のガラスではない

網入りガラスは、火災時にガラスが脱落・飛散するのを抑える目的で、内部に金属製の網を入れたガラスです。網が見えるため頑丈な印象がありますが、侵入防止を主目的とした製品ではありません。網を切断される可能性もあるため、防犯ガラスの代わりになるとは限りません。

強化ガラスは割れにくくても防犯性能とは別

強化ガラスは、一般的なガラスよりも耐衝撃性を高め、破損時には細かな粒状になりやすいよう加工されたガラスです。安全性に配慮した製品ですが、一度破損すると全体が崩れる性質があります。衝撃への強さと、侵入に必要な穴を作らせない防犯性能は別のものとして考える必要があります。

複層ガラス ペアガラスは主に断熱を目的としている

複層ガラスは、複数のガラスの間に空気層やガス層を設け、断熱性や結露対策を高めることを主な目的としています。ガラスが複数枚あるため破壊に手間がかかる場合はありますが、通常の複層ガラスがそのまま防犯ガラスになるわけではありません。防犯性も求める場合は、防犯合わせガラスを組み込んだ構成か確認しましょう。

合わせガラスと防犯合わせガラスの違い

合わせガラスは、破損時の飛散防止や安全性の向上など、さまざまな目的で使用されます。防犯合わせガラスは、その中でも侵入に使える開口部を作りにくくすることを目的に、中間膜の厚さや構成を強化した製品です。名称が似ているため、カタログや見積書では用途と性能表示まで確認することが大切です。

防犯ガラスと防犯フィルムの違い

防犯性能と侵入抵抗の違い

防犯ガラスは、ガラス自体を防犯仕様に交換する方法です。工場でガラスと中間膜を一体化しているため、窓全体の対策として安定した性能を求める場合に向いています。防犯フィルムは、既存のガラス面に厚手のフィルムを貼り、破損したガラス片を保持して穴を広げにくくする方法です。製品の性能に加え、ガラスとの適合や施工範囲、貼り付け状態によって防犯性能が左右されます。

導入費用と施工方法の違い

防犯ガラスは窓ガラスの交換が必要になるため、防犯フィルムより費用が高くなる傾向があります。一方、防犯フィルムは既存のガラスを利用できるため、交換工事を伴わずに導入しやすいことが利点です。ただし、大きな窓や特殊なガラスでは、施工費や適合確認が必要になります。

既存の窓に施工できるかどうか

防犯フィルムは既存窓を活用できますが、すべてのガラスに施工できるとは限りません。網入りガラス、複層ガラス、熱を吸収しやすいガラスなどは、日射や温度差による熱割れのリスクを確認する必要があります。防犯ガラスへの交換でも、サッシの溝幅や重量への対応可否を確認します。

防犯ガラスと防犯フィルムはどちらを選ぶべきか

性能と耐久性を重視し、新築やリフォームの予定がある場合は、防犯ガラスが有力な選択肢です。既存の窓を活かして工事範囲や費用を抑えたい場合は、防犯フィルムが検討しやすいでしょう。賃貸住宅では、管理会社や所有者の許可が必要になる場合があります。

比較項目 防犯ガラス 防犯フィルム
導入方法 ガラスを交換する 既存ガラスの室内側などに貼る
費用の傾向 比較的高くなりやすい 比較的抑えやすい
施工 専門業者による交換が基本 DIY商品もあるが、性能重視なら専門施工を検討
主な利点 窓全体で安定した防犯性能を求めやすい 既存窓を活用しやすい
注意点 サッシへの適合や重量を確認する 製品、ガラス、施工条件の適合を確認する

防犯フィルムの選び方

防犯フィルムの選び方

飛散防止用と防犯用は目的が異なる

市販されている窓用フィルムには、飛散防止、目隠し、紫外線対策、遮熱など、さまざまな種類があります。飛散防止フィルムは、災害や事故でガラスが割れた際に破片が飛び散るのを抑える製品です。飛散防止性能があっても、侵入を遅らせる防犯性能を備えているとは限りません。購入時は「防犯用」と明記された製品の仕様を確認してください。

CPマークと認定条件を確認する

防犯性能を判断する目安の一つがCPマークです。CPマークは、官民合同会議が定めた試験に合格した「防犯性能の高い建物部品」に表示されます。防犯フィルムの場合は、対象となるフィルムだけでなく、貼り付けるガラスや施工方法などの条件も含めて確認する必要があります。CPマークがない製品を「強度がない」と断定することはできませんが、第三者試験に基づく防犯性能を確認しにくくなります。侵入対策を主目的にする場合は、認定製品かどうかと、認定条件を満たす施工ができるかを確認しましょう。

窓ガラスの種類やサイズに適合する製品を選ぶ

フィルムは、ガラスの種類、厚さ、面積、日当たりなどによって施工の可否が変わります。適合しない組み合わせでは、十分に接着しない、ガラスに負担がかかる、熱割れが生じるといった問題が起こる可能性があります。製品の施工可否表を確認し、判断が難しい場合は施工業者へ相談してください。

部分貼りではなく全面貼りを基本とする

クレセント錠の周囲だけに小さなフィルムを貼る方法では、貼っていない部分から穴を広げられる可能性があります。防犯を目的とする場合は、製品の施工要領に従い、原則としてガラス全面へ施工します。窓枠付近まで適切に貼り付け、弱い部分を残さないことが重要です。

防犯フィルムをDIYで貼る際の注意点

気泡・ほこり・貼りむらが生じる可能性がある

防犯フィルムは一般的な装飾フィルムより厚く、窓のサイズに合わせた裁断や位置調整が難しい場合があります。ガラス面の清掃が不十分だと、ほこりや汚れが残り、気泡や接着不良の原因になります。特に大型窓は一人で均一に貼ることが難しく、作業中に折れやしわが生じる可能性があります。

ガラスの端まで正しく施工する必要がある

ガラスの端に大きな隙間が残ったり、一部が浮いたりすると、そこが剥がれや破壊の起点になる可能性があります。施工前に製品の説明書を確認し、指定された間隔や圧着方法を守ってください。自己判断による部分貼りや、複数の小さなフィルムを継ぎ合わせる施工は避けましょう。

ガラスとの組み合わせによっては熱割れのリスクがある

フィルムを貼ると、日射を受けたガラスの温度分布が変わることがあります。ガラスの種類、方角、影のかかり方、カーテンや家具との距離などの条件によっては、温度差による熱割れが発生する可能性があります。網入りガラスや複層ガラスなどへ施工する場合は、事前の適合確認が重要です。

確実な防犯性能を求める場合は専門業者へ依頼する

DIY施工がすべて無意味というわけではありません。しかし、認定された防犯性能を重視する場合や、大型窓・特殊ガラスへ施工する場合は、製品知識と施工経験を持つ専門業者への依頼を推奨します。見積もり時には、使用する製品名、CPマークの対象かどうか、施工範囲、保証内容を確認しましょう。

窓の防犯性をさらに高める方法

窓の防犯性をさらに高める方法

窓の上下に補助錠を設置する

クレセント錠とは離れた位置に補助錠を設置すると、ガラスの一部を破られても、窓を開けるために追加の作業が必要になります。補助錠は目立つ位置に設置することで、外から対策済みであることを示す効果も期待できます。窓の開閉や避難の妨げにならない位置を選びましょう。

防犯センサーやセンサーライトを組み合わせる

窓の開閉やガラスへの衝撃を検知するセンサーを設置すると、異常時に警報音を鳴らしたり、スマートフォンへ通知したりできます。屋外には、人の接近を検知して点灯するセンサーライトも有効です。暗く人目につきにくい窓を優先して対策しましょう。

防犯カメラで接近と下見を抑止する

防犯カメラを窓や建物周辺が映る位置に設置すると、不審者の接近や下見をけん制し、万一の際には状況確認や記録にも役立ちます。カメラは高すぎる位置だけに設置せず、侵入経路となる門扉、通路、掃き出し窓などを確認できる画角に調整してください。夜間撮影への対応や、逆光、植栽による死角も確認します。

シャッターや雨戸も活用する

長時間留守にするときや就寝時は、シャッターや雨戸を閉めることで窓ガラスへ直接触れにくくできます。ただし、毎日同じ時間から長期間閉めたままにすると、不在を推測される可能性があります。施錠、防犯ガラスまたは防犯フィルム、補助錠、防犯機器を組み合わせ、どれか一つに依存しないことが大切です。

防犯ガラス・防犯フィルムに関するよくある質問

網入りガラスは防犯ガラスですか

網入りガラスは、主に火災時のガラスの脱落や飛散を抑えるための製品で、防犯を主目的としたガラスではありません。防犯性能を高めたい場合は、防犯合わせガラスへの交換や、ガラスに適合する防犯フィルムなどを検討してください。

防犯フィルムは内側と外側のどちらに貼りますか

一般的には、風雨や汚れの影響を受けにくい室内側へ施工する製品が多くあります。ただし、製品や窓の構造によって指定が異なります。必ずメーカーの施工要領に従い、自己判断で貼る面を変更しないでください。

防犯フィルムは自分で貼っても効果がありますか

製品とガラスが適合し、指定された方法で全面へ正しく施工できれば、ガラス片の保持や侵入時間を延ばす効果は期待できます。ただし、施工不良は性能低下につながります。CPマークに基づく性能を求める場合や、施工が難しい窓では専門業者へ相談しましょう。

防犯ガラスに交換すれば補助錠は不要ですか

防犯ガラスに交換しても、窓の無施錠やサッシ・錠の弱点まで解消できるわけではありません。補助錠、開閉センサー、防犯カメラ、照明などを組み合わせることで、侵入に必要な時間をさらに延ばし、複数の段階で対策できます。

窓はガラス・錠・防犯機器を組み合わせて対策しよう

窓はガラス・錠・防犯機器を組み合わせて対策しよう

防犯ガラスは、2枚のガラスの間に中間膜を挟み、割られた後も穴を広げにくくする製品です。防犯フィルムは既存の窓へ導入しやすい一方、製品の性能、ガラスとの適合、施工品質を確認する必要があります。網入りガラス、強化ガラス、一般的な複層ガラスは、それぞれ別の目的で作られているため、見た目だけで防犯性能を判断しないようにしましょう。

窓の防犯対策では、一つの設備だけで侵入を完全に防ごうとするのではなく、侵入までの時間を段階的に延ばすことが重要です。防犯ガラスまたは防犯フィルムに加え、補助錠、センサーライト、防犯カメラなどを組み合わせましょう。建物の周囲を確認し、人目につきにくい窓や足場のある窓から優先して対策してください。

屋外用防犯カメラの選び方や設置場所に迷う場合は、撮影したい範囲、夜間の明るさ、録画期間などを整理したうえで防犯カメラ専門店のアルコムへお気軽にお問い合わせください。。

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この記事の制作者:アルコム 担当者T

株式会社アルコム:2003年設立の20年以上実績がある防犯カメラ専門店。福岡県内の警察署・交番300ヶ所以上に防犯カメラの設置や美術展示会などへの防犯カメラ提供の実績が多数。

担当のT:防犯カメラ業界に10年在籍しており、販売と提案実績も多数。防犯カメラに関するホワイトペーパー防犯カメラに関する記事などの制作も多数。

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