50m以上の配線用防犯カメラケーブル・同軸ケーブルについて、作り方
同軸ケーブルは当店では10m、20m、30m、40m、50mの長さを販売しております。それ以上の同軸ケーブルが必要な場合、制作する必要がございます。このページではその同軸ケーブルの作り方をご紹介します。
- 同軸ケーブルとは?
- 防犯カメラで使われる同軸ケーブル規格の特徴
- 同軸ケーブルの伝送距離と画質の関係
- 解像度によってケーブル性能が求められる理由
- 同軸ケーブル作りで必要なもの
- 配線ケーブルの作り方・手順動画
同軸ケーブルとは?
同軸ケーブルとは、電気通信で利用される被覆電線の一種でアナログ・AHDタイプの防犯カメラの接続の際にも使用するケーブルです。高周波(RF)製品に利用され、断面が軸を同一にした円筒を入れ子にした形になるため「同軸ケーブル」と呼ばれています。
防犯カメラで使われる同軸ケーブル規格の特徴
防犯カメラで使用する同軸ケーブルは、種類によって太さ・内部構造・伝送性能が異なります。
ここでは、防犯カメラ用途でよく使われる「RG59・5C-FB・3C-2V」を中心に比較し、用途に応じた選び方を解説します。
代表的な同軸ケーブル規格の違い
| 3C-2V | 細く柔らかく、狭い場所の配線に適しています。推奨距離は30〜50m程度。 |
|---|---|
| 5C-FB | 防犯カメラでよく採用されます。高周波信号の減衰が少なく、1080p〜4K対応の防犯カメラでも安定した映像伝送が可能です。100〜300mの中〜長距離配線に最適。 |
同軸ケーブルの伝送距離と画質の関係
防犯カメラに使用されるアナログHD方式では、同軸ケーブルの品質と配線距離が映像の鮮明さに大きく影響します。
とくに長距離配線では信号減衰が発生し、ノイズ混入・映像ブレなどの乱れにつながる場合があります。
そのため、導入前に「方式ごとの伝送距離の限界」と「必要となるケーブル品質」を理解しておくことが重要です。
5C-FBケーブル使用時の最大伝送距離目安
| 1080p(フルHD) | 約300~500m程度 |
|---|---|
| 4K | 約200~300m程度 |
※ケーブル品質・環境ノイズ・接続コネクタの種類により実際の距離は前後します。
解像度(1080p・4K)によってケーブル性能が求められる理由
解像度が高いカメラは、映像信号の帯域幅(データ量)が多くなります。データ量が多いほど、以下の影響が顕著になります。
- 減衰
(信号が弱くなる) - 高周波ノイズの
影響増加 - ケーブル損失の
増加 - コネクタ接触不良に
よる画質劣化




そのため、4K対応カメラでは以下の品質基準が推奨されます。
- シールド層が2重以上(理想は3重~4重)
- 導体が銅(CCAではなく銅単芯)
- 屋外配線は耐候性被覆タイプ
特に安価な3CケーブルやCCA(アルミ合金)ケーブルは長距離・高解像度で映像乱れが発生しやすいため注意が必要です。
同軸ケーブル作りで必要なもの
配線ケーブルの作り方:動画
※画像を押すとyoutubeへ移動します。
配線ケーブルの作り方手順
1.用意している3C2Vケーブルに圧着スリーブを通します
2.ケーブルのシース、外部導体、絶縁体などを切り取っていきます
ケーブルの絶縁体の部分の切り残しが内部導体に残っていると、圧着不良の原因となるためしっかりと取り除いてください。
3.内部導体部分に中心コネクタを差し込み、圧着ペンチで圧着します
4.コネクタ本体をケーブルにコツンという感触があるまで差し込みます
5.圧着スリーブをコネクタ本体に突き当たるまで移動させます
※この際、はみ出している外部導体は切り取る。
6.圧着スリーブを圧着ペンチで圧着します

この記事の制作者:アルコム 担当者T
株式会社アルコム:2003年設立の20年以上実績がある防犯カメラ専門店。福岡県内の警察署・交番300ヶ所以上に防犯カメラの設置や美術展示会などへの防犯カメラ提供の実績が多数。
担当のT:防犯カメラ業界に10年在籍しており、販売と提案実績も多数。防犯カメラに関するホワイトペーパーや防犯カメラに関する記事などの制作も多数。



